俺流登山者のステップアップ

登山を始めてみた、やってみたものの「はて、次どうしたら?」となる人は結構多いと思う。

周りに登山仲間が多かったり、山岳会に入っていたり、Instagramなどでアンテナを広く張っている人だと行きたい山を目標にしてそこを目指すためにはどうしたらいいのか?から逆算してプランを立てることも多いと思う。

色々なやり方で登山を楽しんで経験を積んでいく方法はあると思うが、ここでは俺式(筆者)が思うやり方を紹介しよう。

とにかく登る頻度をあげる

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何事にも経験値を積んでいくというのがゴールへの近道。または残念ながら登山は志向に合わないと早めに判断できると思う。
嫌なことを無理して続ける必要ない。趣味なのだから!!

登る頻度をあげるには電車で2時間圏内ぐらいの山がベスト

できれば月1回以上山行してほしい。
登山は早朝に活動する事がほとんどなので電車で2時間圏内で行ける場所がベストだ。
もちろんマイカーがあればより遠くの山へ行ける。

自分の現在地から行けそうな山を探すにはYAMAPが使いやすい。
スタートを押すと現在地からの山が表示されるので近所の山サーチに使える。

最初の標高は低めで設定する

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最初は標高を2000m以下に設定すること。

これは標高が高くなれば環境が過酷になり怪我や遭難のリスクが高くなり、慣れていないとキツイだけなので嫌いになる。

前述したように登る頻度を上げてほしいので標高が高くなると雪が積り通年登山することも難しくなる。

登山2回目で北アルプスに行こう!というのはリスクが高く、学びも少ないのでおすすめできない。(ピークハントであればやる意味はあるかもしれないが…)

経験を積むことで得られることは多い。
どれぐらい体力があるのか、どれぐらい疲労するのか、水分、食料はどの程度必要か、暑かったか、寒かったか。
この辺りは個人差が大きい。

あくまで経験則ですべてのパターンではないが日本ではだいたい以下の標高で環境や整備状況が変わってきている。

以下が標高と環境の関係性を示したものであり、段階が上がると(標高が高くなる)と新しい装備が必要になるケースが多い。

  • 0〜1000m : 樹林帯が多く有名な山であれば登山口まで整備されており観光地化されているケースが多い。雑誌や本で取り上げられている山であれば比較的安心。地元周辺の人しか入らないような山であれば整備されていないケースが多く、道迷いが発生しやすいので避けたほうがよい。
  • 1000m〜2000m:登山口は樹林帯が多く、登るに連れて大股で登るケースが増え時には手足で登る多いな岩も出てくる事もあるのでその山の特徴を事前に調べることが重要。
  • 2500m〜:麓からの温度差が激しく(8度以上)、天候の変化も大きい、雨風が発生すると台風の中にいるような環境になりその場で最良の判断が求められる。尾根付近などは環境の変化が一定ではないので山の特徴を詳細に調べる必要がある。

ちなみに筆者は関西出身だが関西の人は0〜1000で2000mを超える山なんて岐阜や富山の北アルプス方面に行かないとなかなか経験できない。

縦走してみる

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縦走とは山から次の山へ行くことで、縦走できる山の場合は縦走しやすいように登山コースが設定されている。
山によっては最初から縦走に挑戦するのもいいと思う。

縦走しやすい山

  • 0〜1000m : 奥多摩)-日の出山、御岳山-大岳山
  • 1000m〜2000m:塔の岳-赤城山周回

山小屋に泊まってみる

1000m程度だと日帰りできてしまうことが多いので泊まれる山小屋は少ない。
2000mを超えると泊まれる山小屋も多く、食事などが美味しくて人気の山小屋も多く山頂を目指すのではなく山小屋に行くことを目的にする人も多い。
山小屋に泊まると標高も上がり、移動のプランを自分自身で立てる必要があるのでこれも立派なスキルアップ。

おすすめの山小屋

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  • 燕山荘:北アルプスの女王と言われる燕岳のすぐ近くにある燕山荘はホテル並みの待遇で山小屋界の三ツ星レストラン。
  • 黒百合ヒュッテ:山小屋なのにスイーツが多くあり、食事メニューも豊富で初心者でも片道3時間半ほどで登れるのでおすすめ。
  • 尾瀬には多くの山小屋があるが、見晴らしキャンプ場周辺の山小屋にはお風呂もある。
  • 赤岳鉱泉までは整備された道が続いておりアクセスしやすい。

テント泊してみる

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蝶ヶ岳のテント泊

テント泊は最後のステップアップと言っても過言ではない。体力、行動・食事の計画のスキルが大きくアップする。
特に初心者の方は16kgを超える装備となることが珍しくないためテント場に到着するのが16時を過ぎて真っ暗な中テントを建てたり山小屋の人に怒られたりと洗礼を受けることになる。

まずはいきなりテント泊するのではなくテント泊装備で低山を登り、できれば縦走して自分の体力を過剰に見積もらずに正確な体力を把握することが最も重要。
ちなみに日本の多くの山はテント場が指定されており、そこ以外では原則テント泊は禁止されているので注意。

おすすめのテント場

  • 尾瀬(見晴らしキャンプ場):見晴らしキャンプ場までの距離は長いが平坦な道なため体力面で優しく、テント場も安定しており建てやすい。
  • 千畳敷から2時間ほどで頂上山荘の前にテントを建てることができ、眺望も良いため初心者にはうってつけ。風が強いことがあるので防寒はしっかりと。
  • 赤岳鉱泉は小屋とテント場が目の前なので小屋で食事を取ったりしやすい。前述したように小屋までの距離が短いのでおすすめ。
  • 雷鳥沢のテント場は広くて景色も抜群。室堂からも近く、テント泊の人でも入れる温泉があるのが魅力だ。

ソロで行ってみる

あらゆるリスクを自分自身で処理する必要があり、体力が必要な場所では精神面の強さも必要となる。
ソロテント泊となればもう間違いなく自立した登山者だ。

最後に

高い山を登ること、短い時間で登ること、重たい装備を運び上げること、登山にはいろんな厳しさがある。
ただ登山は競技じゃないと筆者自信は思っているのでスキルをあげることをだけに執着せずにまずは自然を楽しんでほしい。趣味なのだから。